〜 環 境 省 新 年 挨 拶 〜

環境省 水環境局 土壌環境課長 坂川勉
 環境省 水環境局
 土壌環境課長
 坂川 勉
プロフィール
昭和33年生まれ
北海道出身
北海道大学工学部卒
平成18年7月20日より現職
  新年あけましておめでとうございます。謹んで新春のお慶びを申し上げます。旧年中は、土壌環境行政の推進に関し、格別のご支援、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
  さて、我が国における土壌汚染対策の基本的なルールを定めた土壌汚染対策法の施行状況をみますと、同法が施行された平成15年2月から昨年8月末までに、515件の土壌汚染状況調査結果が都道府県等に報告されています。また、141件が指定区域として指定され、そのうちの59件については土壌汚染が除去されて指定が解除されています。
  我が国においては、同法が施行される前から、土地の売買などに当たって土壌汚染の状況が調査されるようになってきており、同法の適用がない場合であっても調査及び対策が実施されています。そのようなものも含めて都道府県等が把握している調査又は対策の件数は増加傾向にあり、平成16年度の一年間に838件の調査が行われ、そのうちの454件が指定基準に適合しないという結果になっています。また、(社)土壌環境センターが会員企業を対象に行ったアンケート調査結果によりましても、土壌汚染の調査及び対策の受注高が着実な伸びを示しています。このように、全国的に土壌汚染に対する関心が高まりつつあり、調査及び対策が広範に行われる状況となっています。
  本年は土壌汚染対策法の施行5年目を迎えることになりますので、この間に得られた様々な知見を踏まえ、土壌汚染による健康被害が確実に防止されるよう、法制度の円滑な運用を図っていくことが必要です。また、昨年3月に作成した油汚染対策ガイドラインのフォローアップを進めるとともに、射撃場の鉛汚染対策に関するガイドラインを作成し、その普及を図ってまいりたいと考えています。併せて、土壌汚染が判明した場合のリスクコミュニケーションの在り方の検討や、新たな技術に関する調査及び低コスト技術の開発に対する支援等も重要な課題です。
  さらに、法制度全体の見直しについても検討を始めることが必要と考えています。特に、土壌汚染対策法の対象範囲が狭いという法律制定当時からの課題や掘削除去された汚染土の適正処理の確保に関しては、全国的な実態を把握したうえで適切な方針を検討していくことが必要と考えます。
  農用地の土壌汚染対策に関しましても、今後、食品としての米などに含まれるカドミウム濃度の基準が見直される可能性が高いことを踏まえ、土壌汚染対策が必要とされる農用地の判断基準の改正を検討することが必要な状況となっています。
  このように、新たな年に取り組むべき課題が山積していますので、関係者の皆様のご支援をいただきながら、全力で取り組んでまいりたいと考えています。最後になりましたが、皆様の益々のご発展とご健勝をお祈り申し上げまして、新年のご挨拶とします。