環 境 省 挨 拶

 

 


環境省水・環境局
 土壌環境課長  鏑木 儀郎

  ただいまご紹介いただきました環境省土壌環境課長の鏑木でございます。本日は平成18年度社団法人土壌環境センター総会の開催、真におめでとうございます。
  開会にあたりまして一言ご挨拶申し上げます。まず、環境省の課長として皆様に申し上げなければならないことは、クールビズは大事ですよということです。クールビズといっても、何も新しいものを買わなければいけないということではありません。実は私はこの服を10何年か前に買いました。買ったのはいいのですが何だか派手で着れなくて、タンスの奥にしまっておいたものを、クールビズだということで喜んで着ているものです。クールビズで景気が刺激されるという副次的な効果もありますが、私のように「もったいない」で捨てなかった古いものが着られてよかったということもあると思います。皆様も気軽に積極的にクールビズに取り組んでいただければと思います。
  さて、日頃から大変土壌環境行政にお力をいただいておりましてありがとうございます。特に油汚染ガイドラインにつきましては、その検討段階、作成段階、さらに普及についても大変お世話になっています。昨年度末の3月31日に中央環境審議会の土壌農薬部会で油汚染対策ガイドライン報告書が専門委員会から報告されまして、私どもはそれを土壌環境課のガイドラインとして、今、貴センターと共催で全国7ヶ所で説明会をさせていただいています。説明会は、(社)日本経済団体連合会と石油連盟に後援をいただいて開催しておりまして、全国の各会場において大変盛況で、関心の高さが伺えます。
  このような仕事がこれからもうまく進んでいけば、それがまた好循環の要因となり、土壌環境センターのお仕事にもいい影響があるのではないかと思っております。実は貴センターには平成17年度たくさんのお仕事をお願いしまして、これがみんな次の展開に向けたお仕事になっています。私どもは平成18年度にもいろんなことに取り組んでいこうと考えているところです。
  土壌環境の仕事はさきほど会長からお話があったように非常に大事な仕事でございます。例えばこのあいだインドネシアで大地震がありました。ジョグジャカルタのあたりがかなり大きな被害を受けました。あの町には私も行ったことがありますが、小さい工場がたくさんあり、その工場ではいろんな薬品を使っています。そういうところでも建物や土地に被害があったとすれば、たぶん土壌汚染が生じているのではなかろうかと思います。あの地震で被害を受けた皆さんが大変な目にあっているという映像を見ながら、土壌は大丈夫かと考えてしまうようになってしまったというのは、私の職業病かもしれませんが、そういう目で見てみますと、日本の国内においてはもちろんですが、外の国においてもやらねばならないことはたくさんあります。そういうことに思いをはせて、この分野でも日本として世界に貢献していかなければいけないと思います。
  日本の国は、これから百年をどういうふうに生きていこうかと考えなければいけないということで「百年の国づくり」を進めていこうということでございます。それを受けて考えてみると「百年の国づくりを進めるためには、百年の土づくりがいる。土がなければ国はない」というわけで、土壌環境課としては「百年の土づくり」を進めていく必要性を、重点的な予算あるいは施策の柱として打ち出していくつもりです。「百年の土づくり」というような大きな構想は、貴センターに意欲と力があるということでこそ、初めて実現するかもしれないということだと思います。これから先もますます環境省の土壌環境行政にお力を貸していただきたいし、また一緒に進んでいただければ有難いと思います。
  平成18年度の総会開催まことにおめでとうございます。(社)土壌環境センターと本日ご参集の皆様のますますのご発展をお祈り申し上げて、簡単ではございますが、私の挨拶とさせていただきます。