編 集 後 記


  都内の電車の中での出来事です。健康飲料の空きビンが、電車の動きに合わせて立っている乗客の足元を、まとわり付くように転がっていました。私も不快に思いながらも見てみぬふり。
  ある駅で、一人の大学生風の青年が乗り込んできました。早速のように彼の足元へビンが転がっていくと、彼は足でビンを押えて、自分の足元に立てて置いたのです。2駅ほどで彼は下車しましたが、そのビンを拾い上げ、何事もなかったように降りていきました。
  自分の事なかれ主義をそっちのけにして、何ともふっと心が軽くなるような光景でした。

(広報分科会  荒井 正)