広報分科会よりのメッセージ


 読者の皆さんの多くがタイタニックと言う映画をご覧になったと思うが、或る著名人が現在の経済活動に伴う地球資源の枯渇、地球環境破壊をあの氷山に激突、沈没するタイタニック号にたとえている。
 現在の人々は今の経済活動をそのままに突っ走れば、いずれ地球号は沈没することが解っていても、タイタニック号の乗船者と同じように自分の役割をひたすら演じ、船の行方を見ようとしないと言うのである。
 しかしタイタニック号との大きな違いは、このまま走り続ければ地球号は沈没することを人々は解っていることと、その悲劇は今の乗船者には起こらないかもしれないということであるが、人々は経済的犠牲と地球保全を天秤に掛け、どういう形で何時落とし所を見つけるかを、問われているのは間違いないのである。
 少々話しは大きくなったが、我々がテーマにしている我が国の土壌・地下水問題に目を向ければどうであろうか、漸く人々は汚染の実態に気付き、汚染の拡散を防ぎ、修復の緒に就いた所ではないだろうか。
 ただその修復には時間と費用と、何よりも一般市民の理解、協力が不可欠で、産・官・学の取り組みだけでなく、その場所で実際に生活を営んでいる市民の参加が、修復計画をより具体的で確かなものとし、速やかな実行が可能になるのである。
 そのためにも、本誌が一部の関係者だけでなく、将来は広く一般市民の目にも触れ、修復事業理解の一助になることを視野に、当分科会はその活動を図って行きたい。
                                    (広報・教育委員会 広報分科会)