広報分科会よりのメッセージ

 
土壌・地下水汚染問題に対する企業の意識は、ISO14000取得や行政からの指導等もあり、非常に高い盛り上がりを見せている。しかしながら、土壌・地下水汚染問題は当該企業にとって、企業イメージや生産コストの面等から大きな負担となっており、汚染事態の深刻さとは別に、企業として診断・対策のための費用と時間を極力切り詰めたいとする意識が働いているのも事実である。

 このような状況の中で、当センターとして最も警戒しなければならないことは、会員企業が事業展開の好機との判断から安易な過当競争に走り、汚染診断・対策工事が顧客におもねた「安かろう、悪かろう」の当座しのぎのおざなり工事となり、汚染の実態把握や対策が不十分となることである。

  「質の高い活動を通じて土壌・地下水汚染問題を解決する」という当センターの設立使命を再度問い直し、単なる事業機会としてのみ汚染問題を捉える愚を厳に戒める時期にきていると考える。

 汚染実態と企業意識の狭間の中で、当センターが重点課題として本年度とりあげた「調査手法等の標準化推進事業」と「土壌環境市場性調査」は時宜を得たものであり、早急な検討とその具体化に向けて広報分科会としても広報・啓蒙の立場から積極的に支援して行きたい。

                                     (広報・教育委員会 広報分科会)