第1回国際土壌・地下水環境ワークショップ(IWGER'98TOKYO:1ST International Workshop on Geo-Environmental
Restoration)は、去る1月20日(火)〜21日(水)の2日間、東京都第1本庁舎大会議場にて開催し、2日間で産官学から延べ約1,100人の多数参加があった。
会議では、米国から 2人(環境保護庁:US-EPAワシントン本部とシンシナティ研究所)、オランダから2人(住宅・国土計画・環境省:VROMと国立応用科学研究所:TNO)、ドイツから2人(環境・自然保護・原子力安全省:BMUNRとシュットガルト大学)及びカナダから1人(環境省アルバータ環境保護庁)を、土壌・地下水環境保全の先進国として、また、タイから1人(科学技術・環境省)及びインドネシアから1人(環境管理庁)を今から浄化対策に取り組んで行く計画中の国として、更に日本から9人(土壌環境センター、環境庁、東京都、熊本県、愛知大学、立正大学、NGO)をそれぞれ講師・パネリストとして招待し、各国及び各団体の取り組みについて、講演とパネル討議を実施した。
この会議の特徴は、土壌・地下水環境保護に関する各国の取り組みを政策的、技術的観点から講演(話題提供)し、その中から今後の課題を探り、会場参加者も含め全員で討議し合うことにある。
今回は、まず基調講演「土壌・地下水環境保全対策の現状と課題について」として、米国環境庁、オランダ環境省、日本環境庁(中央環境審議会水質部会)が、各国の土壌・地下水汚染対策に係わる政策・制度、汚染サイト、新技術への取り組み、国・自治体・民間の連携等とそれらの課題に関する講演が行われた。また、東京都から「地下水を中心とした健全な水循環に向けて」として、基調講演がなされた。
次に、パネル討論-1と-2が行われ、パネル討論-1では「土壌・地下水汚染対策への各国の取り組みについて」として、カナダ、ドイツ、タイ、インドネシア、日本の各国における土壌・地下水汚染対策への取り組みについて、政策・制度、経済、技術、促進体制、汚染サイト等の面から現状と今後の課題に関する講演に引き続き、前述の基調講演内容も含んでパネル討論を行った。
パネル討論の-2では「土壌・地下水汚染対策に関わる技術の選択について」として、米国、オランダ、ドイツ及び日本の各国における土壌・地下水汚染対策に取り組む場合の汚染サイトの諸特性や周辺環境を考慮した最適技術の選択についての講演に引き続き、パネル討論を行った。
最後に特別企画「健全な水循環の確保に向けて」として、日本における健全な水循環・地下水確保に関する基調報告のあと官、学、NGOを中心にパネル討論が行われた。
各セッションでは、土壌・地下水汚染対策分野の専門家からの貴重な情報提供とそれに関わるパネル討論があり、好評裏に第1回を終了した。
この会議の開催・運営に当たり、色々ご助力いただいた企画委員会と広報教育委員会の関係者の方々に感謝申し上げます。
第2回会議は、土壌環境センター単独主催の方針が、企画委員会と運営委員会にて決定しており、来年度中に企画・開催される予定です。会員各位のさらなるご助力、ご支援をよろしくお願い申し上げます。
以上
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