広報分科会よりのメッセージ



  10月下旬妻と二人で十和田湖、そして奥入瀬渓谷を旅してきた。新聞をみて、こういうのも新たな出会いがあり楽しそうねと応募した。これからのことに胸膨らませ新幹線に乗り込み、滑るように東京駅を出発、おやつを食べまくっているうちに盛岡到着。すぐにバスに乗り換えて若いガイドの軽快な案内を聞きながら、目指すは一路十和田湖。東京駅を出発して6時間で十和田湖へ到着。十和田湖を訪れたのは私も妻もはじめてである。展望台に立って眺めたその時の、吸い込まれるような感動は今も鮮烈だ。透明度12.5mの紺碧の湖面に、外輪山のナナカマド、ツツジ、ブナ、ウルシの赤と黄色と緑がくっきりと映えている。まさに絶景「錦糸の東北だ」。感動も覚めやらぬまま、高村光太郎作の「乙女の像」を横目に、今度は十和田湖からの流出河川である奥入瀬へ。散策していると、聞こえるのは渓谷のせせらぎの音と、何処にいるのか小鳥の鳴き声。今日知り合いになったばかりのお年寄り御夫婦と一緒に、ゆっくりゆっくりと歩く。頬がひんやり冷たい。
  豊かな自然に囲まれた日本の国は本当に美しい。戦後、我々は世界に類をみないほどの高度成長期を経験し、様々な利便性を手に入れた。しかし土壌・地下水汚染等で失ったものも大きい。過去のことを変えることはできない。改正土壌汚染対策法が2010年4月1日より施行となる。リスク管理は大切なことだ。しかし、「人為的に汚してしまったものはすべて綺麗にし、美しい大地を次の世代へと引き継ぐ。」理念は斯く有りたい。
(広報・教育委員会 広報分科会)