人類史上最悪といわれる死者55,000人を出した産業事故「チェルノブイリ原発事故」が起きてから、今年の4月26日で20年を迎えた。噴出した放射性核分裂生成物は日本まで届き、地球規模の汚染となった。事故を起こした4号炉は「石棺」としてコンクリートで固められた。しかし、これも不完全な個所があり、「石棺」が崩壊する危険性さえ指摘され、まだ残っている放射性物質が再び拡散するリスクも抱えているのが現状である。 一方、被災国を含む各国では、現在、20年前の記憶が薄らぎ、地球温暖化防止やエネルギー安定供給を理由にした原発推進論が勢いを取り戻しつつあるように窺がえる。 最近中国各地で工場の爆発等が相次いでおり、それによる環境汚染が取沙汰されている。インドでも同様の事故があった。これらの環境汚染は「資本主義」「市場主義」「グローバリズム」なる近視眼的な考え方がもたらした結果であり、この問題意識を今改めて持つべきではないのか。 日本の土壌環境問題への対応についても、単にコンプライアンスや社会的責任、企業イメージという言葉を前に奔走するのではなく、現実に対して関係者が問題意識を持って考えることが、環境コンサルティングとリスクマネージメントの原点ではないだろうか。 |
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(広報・教育委員会 広報分科会)
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