広報分科会よりのメッセージ



  インターネット上で普及していたキャラクターを商標登録しようとした会社が、ネットユーザーの猛反発を受け、商標登録を断念させられたばかりか、その会社の社員に対する脅迫的な投稿が掲示板に書き込まれるという事件がありました。論点となったのはネット上での著作権と商標を巡る考え方の相違でしたが、新聞やテレビなどとは異なる双方向のメディアであるインターネットを象徴する事件に思われました。

  いまや土壌環境の現場も含め、日常の様々な場面でのインターネットの利用は当たり前となっています。当センター会員各社の皆様も、日常のメールをはじめ、技術情報や顧客情報の収集にインターネットを利用している方が多くおられることと思います。

  先日、とある不動産についてインターネットを使って調べていたところ「工場跡地で土壌汚染があるらしい…」という書き込みを見つけました。事の真偽はともかく、その様な書き込みは不動産の購入を検討している人に対し、ネガティブな影響を与えるだろうことは容易に想像がつきました。今でも土壌汚染に関する情報の開示に消極的な例が見受けられますが、一方でインターネット上では虚実取り混ぜた様々な情報が行き交う様になっています。

  土壌汚染に限らず情報開示の遅れや情報の秘匿がネット上での追求を受ける事例を見かける一方、調査により土壌汚染が見つかったが、適切な情報開示でリスクコミュニケーションが上手くいったという事例もよく聞く話です。

  インターネットを通じて誰でも簡単に情報発信が出来るようになったことは、リスクコミュニケーションのあり方にも変化を及ぼさずには居られないのではないでしょうか。

(広報・教育委員会 広報分科会)