団長 藤岡 庄衛 |
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海外視察団は、当センターの国際情報交流事業のひとつに位置付けられており、今年は、フランス、ボルドーで開催された第九回ConSoil2005に参加した。 | ||
Contaminated Soilと名の示すとおり、同会議は二十年前、土壌及び地下水汚染に関する諸問題を解決する為にヨーロッパ各国の専門家が集まったのを契機としてスタートした。今や世界で最大規模の国際会議に発展し、最新の研究成果や浄化技術に加え、各国の政策、施策動向を知るには最適の機会である。 |
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今年は恒例であるドイツのFZKとオランダのTNOとの主催に加えフランスのBRGM共催、ヨーロッパ各国の17団体の後援の下に開催された。参加者総数は世界各国から860名と発表されていたが、90パーセント以上はヨーロッパからの参加者で、以前に比較してアメリカからの参加者は大分減少している感があった。 プログラムは大別して論文発表セッション、特別セッション、各国セッション、ポスターセッション、現場視察に加え環境事業に従事する企業の展示ブースが設定されており、更に前夜祭、参加者全員のパーティ、主催者の晩餐会等で構成されていた。 論文発表セッションとポスターセッションはAからGまで7グループに大別されており各関連論文が発表された。 |
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特別セッションは特に関心度の高い30テーマを選択して発表、討議する形式になっていた。技術的なテーマとしてはPRB透過反応壁、地下水モニタリングシステム、土質/水質の統合管理策、土壌/地下水/廃棄物の総合評価などがあった。また活動報告としては、EU内研究資金供与機関SNOWMAN、EU/USA間の技術情報共有組織EURODEMOやNICOLE、ブラウンフィールド関連 |
テーマの研究組織AQUATERAやCABERNETなどの発表があり熱心な討議が行われていた。 各国セッションはフランス、ドイツ、オランダ、イギリス、ベルギー及びアメリカの六カ国であった。特にアメリカは汚染現場で合理的現地調査と浄化法を決定するにあたり、新しくTRIAD APPROACHを提案していたのが眼を引いた。 現場視察は、稼動中の廃棄物埋立処分場と再生後の自然公園、都市ガス工場跡地浄化現場、アスベスト系廃棄物処理場であった。 |
今回の視察参加者は12名で丸4日間の盛り沢山のプログラムを消化するのには相当厳しい日程であったが、団員の皆様方は若さに物言わせて会議場内のみならずボルドー市内をも東奔西走し有意義な時を過ごすことが出来た。詳細については報告書を参照されたい。 ご協力戴いた皆様、センターの関係諸氏、更に暖かい心配りを戴いた大成ツーリストの村上さんには厚く御礼申し上げる。 |
会議場前にて |