東京都足立区において土壌汚染が顕在化している土地が、対策されないまま運動場として使用されていたことがニュースになりました。すべての新聞やテレビの内容をチェックしたわけではありませんが、当時の行政の対応と現在の区民の不安や怒りがクローズアップされている報道が目立ちました。その反面、この運動場から受ける使用者の健康リスクなどが科学的知見から解説されたことは少なかったと思います。土壌汚染のリスクを知らないために、土壌汚染地が必要以上に恐れられたりすることもあるのではないでしょうか。その事が性急で過剰な対策が望まれる傾向となる事は容易に想像できます。「なんとなく怖い」などの心理的な面を優先させる事は処理対策費用の過度な増大をまねき、結果的には我々が目標として掲げる「豊かな土壌環境の創造」の妨げとなるのではないでしょうか。 最近では住宅地の中での土壌調査も増加傾向にあります。周辺住民の安心を獲得しつつ限られた予算の中で対策を実施しなくてはならず、必然的にリスクコミュニケーションの重要性も日増しに高まってきたと感じます。 唯一の公益法人である当センターの啓蒙活動が、土壌汚染リスクの理解を進め、周辺住民にとって浄化対策工事終了までの安心をもたらす情報となることを願ってやみません。 |
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(広報・教育委員会 広報分科会)
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