地球温暖化を招く炭酸ガスなどの排出削減を義務付けた京都議定書が、来春にも発効する見通しになりました。一時は発効が危ぶまれる局面もありましたが、問題の解決に向けて各国で定めた議定書に発効する見通しがついたことはとても良いことだと思います。
しかし一方では条約発効により、大変厳しいと言われている削減目標達成の義務が現実に発生することにもなります。日本は元々省エネ先進国のため、産業界には「ぞうきんを絞りきった状態」という声もある位です。
環境税の創設や企業への排出枠の設定など厳しい措置で経済活力を損なっては元も子もありません。目標達成の為の手段としては「排出権」の売買という手もあるようですが、本質的には環境面と経済面のバランスが正に問われているのだと思います。
地球温暖化という問題は、これまでの様々な人間活動が大気中に温室効果ガスを蓄積させ、自然界のエネルギーバランスを崩し、地球全体の気候を変えかねない事態を生じさせているということです。土壌環境問題も過去の人間活動に原因がある点では共通しています。環境問題は常に過去から現在、そして今後の人間活動への代償という側面を持っています。
土壌環境問題についてはリスクとコストのバランスを取るという事になりますが、環境問題全般について、今後益々経済性とのバランスが各所で厳しく議論されていくことになるのではないでしょうか。何事もバランスが大事!
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