新 任 課 長 あ い さ つ |
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環境省 土壌環境課長 太田 進 |
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7月1日付で土壌環境課長に着任しました太田です。環境庁入庁以来、主として大気汚染や水質汚濁の規制関係の仕事が長かったため、土壌汚染対策を担当することは環境の要素である大気、水、土の最後の分野をやることであり、私にとって大変嬉しく、やりがいのある仕事と思っています。 土壌環境については、長年の懸案であった対策法が昨年制定され、本年2月から施行されています。施行に当たり、担当者の努力もさることながら、土壌環境センターの皆様に大変ご支援・ご協力いただいたと聞いております。改めて、お礼申し上げます。今後、法律に基づく各種の施策が着実に実施され、土壌汚染問題の解決が図られるよう努めてまいります。 着任しておよそ1ヶ月半ほどが経ちますが、この間、新たに汚染が発見され、私のところに報告があったものだけで7件ありました。これらは比較的大きな事例ですが大体週に1件起きていることになります。このほか小規模なものも多くあると思われますが、件数の多さに改めて土壌汚染対策の広がりを再認識しました。また、法律の施行に伴い、法律に基づくものだけでなく、自主的に調査が行われ対策がとられる事例が非常に増えているのではないか、土壌汚染対策を行うことが社会的に当たり前のようになりつつあると感じています。 また、いくつかの対策現場を見させていただきました。そのとき感じたことが2つありました。一つは、都市再開発が着実に進展しており、その中で土壌汚染対策が大きな要素となっていることです。近年、汐留や六本木など大規模な再開発地区がオープンして人気を博していますし、現在工事中の地区も多くあります。開発現場に触れ非常に活気を感じました。日本経済は停滞気味ではありますが、このような再開発には景気を引っ張っていただきたいと思いますし、その際に土壌対策が適切に行われることが不可欠ですので、土壌対策も一緒に進展して欲しいと思いました。 2つ目は対策技術の進展です。今回、いくつかの技術が実際に現場で実施されているところを見学させていただき、また、技術開発に当たってのご苦労等をお伺いしました。対策の進展に技術開発は不可欠であり、今後ますますより効率的、経済的な技術開発の要請が強まると思います。また、環境の保全と経済の活性化を一体化させるための取り組みを進めることが重要となっており、そのための主要な施策として環境技術開発の促進が求められています。土壌環境保全技術は現在その先陣を切っていると思いますし、今後とも技術開発の進展に努めていただきたいと思います。 土壌環境の分野は今後ますます活性化し広がりを見せていくと思います。土壌環境センターの会員各位の益々のご活躍を祈念しまして着任の挨拶とさせていただきます。 |