1991年に京都大学で第1回の地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会(以下研究集会と呼ぶ)を開催して以来、今年その9回目を迎える研究集会は、6月19、20日(社)日本水環境学会、日本地下水学会、(社)土壌環境センターの共催で新緑の映えるつくば国際会議場において開催されました。 土壌汚染対策法の施行という節目であったためか発表件数、参加者とも昨年を大幅に上回るものとなりました。 研究集会の受付には(独)産業技術総合研究所と(独)国立環境研究所から9名の方々にお手伝いをお願いし、暑い中2日間の受付から後片付けまで、大変お世話になりました。 発表形式は3分間の研究概要の口頭発表とポスター会場で質疑応答を行うハイブリッド形式で行われました。発表者と参加者が直接、自由に討議できる点は評価できるものの、一時的な参加者の殺到による混乱も見られ今後に課題を残しました。 今年の発表169件の内容は、基礎研究的な発表が54件、調査に関するものが23件、処理対策に関するものが92件で、内バイオに関するものが21件、重金属に関するものが30件、更に規制されていない油に関するものが23件と多く、最近の傾向を表わしていました。 発表別には公的研究機関から19件、大学等から33件、民間から117件であり、この割合はこの2,3年大きな変化はありません。 延べ参加者は700人を越え、内訳は官が約30名、学が約60名、民間が約600名と幅広い各方面からの参加が特徴でした。 初日の昼休みに研究集会の実行委員会が開催され、研究集会の今後の方向について活発な意見交換がなされました。今後の方向の具体化については別途ワーキンググループを立ち上げ時間をかけて討議することとなりました。 また、19日のポスター発表終了後懇親会が開催されました。中杉実行委員長のご挨拶、佐倉地下水学会長の乾杯のご発声に始まった会は200名以上の方々の参加で盛況を呈し、各所で懇談の花が咲きました。最後に嘉門次回実行委員長(予定)より中締めのご挨拶があり、宴の幕を閉じました。来年は関西地方での開催が検討されているようです。日時や場所が決まりましたら、土壌環境ニュースでもお知らせします。 |