今年、日本では、ノーベル賞のダブル受賞(物理学賞・化学賞)という快挙となって沸いた。
ご存知の通り、ノーベル賞はアルフレッドノーベルがダイナマイトで築いた富を基金としたものであり、現在、「物理学賞」「化学賞」「医学・生理学賞」「文学賞」「平和賞」「経済学賞」の6部門に分けられている。今まで、日本人で受賞したのは12人。なかでも、「化学賞」については3年連続受賞しており、日本の科学研究の水準の高さを世界に強く印象づけたのではなかろうか。
ノーベル賞というと、日本では、博士号を取得し、専門分野に精通し、アカデミックな成果を残している科学者が受賞していることが多かったが、今年の「化学賞」は、博士号も修士号ももたない民間の一研究員が受賞した。これは、日々コツコツと研究に取り組んでいる技術者にとって、改めて希望と励ましを与えてくれる話題だった。ノーベル賞が身近に感じられるようになった人も多いはずである。
決して華やかとは言えない土壌環境調査・修復技術への取り組みも、人類にとって大きな福音をもたらす大切な営みである。これらの技術的成果が、将来ノーベル賞の対象となることを夢見て努力していきたいものである。
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