変革への不安感と期待感を抱きながら新世紀に入り、今2年目を迎えました。
国内では高支持率の小泉内閣の誕生、米国では難産のブッシュ大統領の就任で迎えた21世紀の1年目は激動の中で経過しました。不安感は米国中枢テロ事件とその後のアフガン情勢、日本経済の長期不況、狂牛病問題などの形で現実のものとなり、私達の日常生活を脅かしております。一方、期待感はイチロー選手など日本人大リーガーの活躍、高橋尚子さんの女子マラソン世界最高記録達成、野依教授のノーベル化学賞受賞そして敬宮愛子内親王の誕生の形で現実化し、新しい世紀での日本人に可能性と希望をもたらしてくれました。私達が経験したこれらの出来事を検証すれば、いずれも仕組みや制度・秩序などの変革の胎動そのものと言えます。
日本社会が直面している土壌・地下水汚染問題には「負の遺産の清算」という不安感を伴う側面と、「新たな価値の創造」という期待感を伴う側面があります。土壌・地下水汚染問題への真摯な取り組みこそが変革の実践であり、土壌環境センターと会員企業に課された責務であると考えます。
変革は土壌環境センターと会員企業にとっても例外ではなく、それぞれの立場で変革が求められ、その渦中におられることと思います。それぞれが従来の仕組みや制度・秩序の変革に伴う不安感を克服し、「負の遺産」から「新たな価値」を創造する期待感と使命感をもって土壌・地下水汚染問題に対応する必要があります。
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