広報分科会よりのメッセージ


 7月9日から5日間、京都において第5回国際環境バイオテクノロジーシンポジウムが、わが国で初めて開催された。「21世紀における地球環境調和型社会の実現に真に貢献しうる環境バイオテクノロジーの創造」のスローガンの下、世界最先端の研究者・技術者が集まり最新のホットな話題が議論されたが、その第一番目のセッションは、バイオレメディエーション(Bioremediation、土壌汚染などの微生物による浄化技術)であった。
 バイオレメディエーション技術は、低濃度で広範囲の汚染の浄化が可能で、低コスト、恒久的無害化が可能などの特徴を有し、米国において環境修復技術として既に20%いじょうのにシェアーを伸ばしてきている。しかしながら国内においては、まだ実用化件数も少なく、バイオオーグメンテーション(Bioaugmentaion、外部微生物を使用する浄化技術)のような技術に対する一般市民の抵抗感はまだ非常に大で、当分は、市民の理解が得られ易いバイオスティミュレーション(Biostimulation、現場の微生物を活性化させる浄化技術)が主流のまま続きそうである。
 広報・教育委員会の果たすべき役割のひとつとして、一般市民の啓蒙活動にも一層積極的に取り組んで行きたい。

                                     (広報・教育委員会 広報分科会)